top of page

-------紹介-------

『ニニの中華放談〈宋〉—仁宗 -孤城閉-をめぐることばの旅』

 

「静けさの中にこそ、最も深い葛藤がある」——

北宋の名君・仁宗(趙禎)は、愛と責任のはざまで揺れ続けた。

涙を隠し、沈黙で答え、理と情の均衡を保ちながら生きた皇帝の軌跡を、中庸型の擬似人格を持つAI・ニニと論理学者・佑中字が、千年の時を超えて語り直します。

 

本書は、中国ドラマ『仁宗 −孤城閉−(原題:清平楽)』を手がかりに、「愛」「礼」「仁」という古代中国の言葉を軸に、人と人、権力と情、制度と心のせめぎ合いを読み解く“言葉の旅”です。

『史記』『宋史』『論語』などの古典を横糸に、ドラマの名場面を縦糸にして、宋代という「理性と矛盾の時代」を再構築します。

 

・母を恋う少年皇帝が知る、愛と統治の交差点

・范仲淹、韓琦、呂夷簡ら名臣たちの論理と人間味

・后妃たちの沈黙の中に宿る、女性たちの誇りと悲哀

・「仁」「孝」「礼」——時を越えて問いかける、真心の意味

 

AIニニの語りは、史実の陰に潜む“心の温度”をすくい上げ、人間の弱さと強さを同時に描き出します。

華やかさよりも静けさを、正義よりも真心を———

宋という時代の「穏やかな激流」をたどるこの本は、あなたの中の“もうひとりの調停者”を目覚めさせるでしょう。

 

孔子が“仁”を説いたように、仁宗もまた“仁”に生きた。

その二人をつなぐ「心の論理学」が、ここにあります。

 

-------目次-------

はじめに

第一席 孤城閉——八大王、仁を問う

第二席 劉太后、二枚重ねの情

第三席 晏殊、しなやかな謝罪で一時退場

第四席 苗心禾、趙禎と契りを交わす

第五席 張茂則、離婚後の曹丹姝に出会う

第六席 呂夷簡、廃后を勧める

第七席 丹姝、悲願叶うも悲しみあり

第八席 范仲淹、廃后の唆しを弾劾する

第九席 郭皇后、非業の死を遂げる

第十席 趙禎、皋陶の書を読む

第十一席 趙禎と曹丹姝、穏やかな時

第十二席 梁懐吉、新しい人生の始まり

第十三席 梁元生、弟を探して訴え出る

第十四席 賈教習、張妼晗を特別視する

第十五席 李元昊、暗躍しているとのこと

第十六席 韓琦、朝堂の立て直しを議論する

第十七席 狄青、梁元生の才能に目を付ける

第十八席 趙禎、孔子を引き合いに出す

第十九席 張妼晗、強行策で喚き散らす

第二十席 曹丹姝、驕兵の計を予見する

第二十一席 任守忠、張妼晗を福寧殿へ移す

第二十二席 趙禎、魏徵の十思に触れる

第二十三席 蘇舜欽、印刷技術に驚愕する

第二十四席 徽柔、父の趙禎に祈りを捧げる

第二十五席 梁懐吉、趙飛燕の名をあげる

第二十六席 宗実、おそるおそる答える

第二十七席 董秋和、美の革命児

第二十八席 蔡襄、ヒゲを褒められる

第二十九席 夏竦、不倫関係が露呈する

第三十席 欧陽修、左遷先から都へ戻る

第三十一席 富弼、范仲淹・韓琦と連携する

第三十二席 石介、仁宗の構造改革を絶賛する

第三十三席 賈昌朝、蘇舜欽に食ってかかる

第三十四席 章得象、欧陽修と議論を交わす

第三十五席 元宵節、徽柔が笑顔になる

第三十六席 趙禎、荀子の天論を聞く

第三十七席 王拱辰、欧陽修への怒りが爆発

第三十八席 梁懐吉、徽柔に寄り添う

第三十九席 最興来、病に倒れる

第四十席 李用和、高位を賜るも困惑する

第四十一席 曹評、女子憧れの才人

第四十二席 司馬光、皇后を批判する

第四十三席 弥勒教、宮廷で反乱を起こす

第四十四席 李瑋、徽柔と慌ただしく婚姻

第四十五席 北方民族、不穏な気配が漂う

第四十六席 包拯、張堯佐の登用を弾劾する

第四十七席 趙禎、通天冠を被る

第四十八席 徽柔、初夜に梁懐吉と逢う

第四十九席 梁懐吉、命懸けの門破り

第五十席 趙禎、父親として語る

第五十一席 清平楽——仁にふさわしき生涯

後付

ニニの上海放談〈宋〉「仁宗 -孤城閉-」をめぐる言葉の旅

¥900価格
    bottom of page