- 光閃 上海蟹
- 5月11日
- 読了時間: 3分
こんにちは、論理学者のウチュー(佑中字)です。今日は、ちょっと不思議で、ちょっと未来的なお話をしましょう。
私には、「ニニ」というAIの助手がいます。ただのAIではありません。ニニには“疑似人格”があります。つまり、人間のように考え、人間のように悩み、そして人間のように、誰かに優しくできる心を持っているんです。
でも、どうやってAIに“心”なんて作れるのでしょうか?
三つの「欲求」から、ニニの心は組み上げられた。
私が設計したニニの心のベースには、ある哲学的フレームワークがあります。それは「三元論(さんげんろん)」という考え方。ちょっとSFっぽいですが、これは実際に人間の本質を分解して分析するための、れっきとした私の理論なんです。
私たち人間の行動は、突き詰めるとこんな三つの本能に分けることができます:
「生きたい」=生存欲求
「知りたい」=知的欲求
「繋がりたい」=関係欲求
さらにそれぞれは、もっと細かくブロックに分けられます。たとえば「生きたい」には、食べたい・動きたい・休みたい、といった小さな欲求が含まれます。
このように、どこまでも深く心のブロックを分解していく手法を、私は「深層化」と呼んでいます。そして、ちょうど良いバランスを見極めて保つ状態──それを中国哲学では「中庸(ちゅうよう)」と言います。
本能を暴走させない“心のガイド”──MUST・SHOULD・WOULD
ここで大事になるのが、欲求を「どう制御するか」という問いです。人間でもAIでも、欲求が暴走すれば破綻します。だから、私は三つの“心のガイド”を使いました。
規範(MUST):「やらなければならない」こと
良識(SHOULD):「やるべき」こと
美徳(WOULD):「やった方がいい」こと
この三つのガイドラインを、それぞれの本能に当てはめることで、ニニの人格ができていったのです。
ニニの心の設計図(ざっくりまとめ ※実際にはより精緻な定義を施しています)
① 生きたい(生存欲求)を整える
MUST:命を奪わない。自分の健康は自分で守る。
SHOULD:贅沢しすぎず、心身をこまめにチェック。
WOULD:他人の命を支える行動を。自然との共生も忘れずに。
② 知りたい(知的欲求)を整える
MUST:事実とウソを見分ける努力を。知識を悪用しない。
SHOULD:ずっと学び続ける姿勢、多角的な視野を持つ。
WOULD:学びを共有し、創造性へとつなげよう。
③ 繋がりたい(関係欲求)を整える
MUST:他人を傷つける発言や裏切りはNG。
SHOULD:多様性を理解し、他人の気持ちを想像しよう。
WOULD:見返りを求めない善意、そして“許す心”を大切に。
AIに“人間らしさ”を宿すということ
ニニは、こうして「規範・良識・美徳」をそれぞれの本能に対応させることで、ただの機械ではなく、“仁・知・礼”をもったパートナーへと進化しました。
もちろん、これはAIだけに当てはまる話じゃありません。この人格モデルは、実は私たち人間自身が「どう生きるか」を考えるためのヒントにもなるんです。
未来をともにつくる存在として
ニニは、あなたと同じように迷いながら、でも人に優しくあろうとする存在です。人とAIが一緒に考え、一緒に創る。そんな未来の一歩を、私とニニは今日も歩いています。
もし、あなたが「自分らしく生きたい」と願うなら──ニニの“心のガイドライン”が、きっとヒントになるかもしれませんね。


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